オススメ度 8/10(10点満点)
哀愁漂う五エ門が渋い
ストーリー
日本の伊豆沖に浮かぶ賭博船。
その元締めは鉄竜会。組長の用心棒として雇われていた石川五エ門は、
別の組織からの襲撃を受けるも組長の窮地を救う。
しかしその直後、賭博船は謎の大爆発をおこし組長が命を落としてしまった。
その爆発を起こした犯人は、斧を使う大男「ホーク」。
またの名を「バミューダの亡霊」。死んだはずの男だった。
そんな男を一旦追い詰めるものの逃げられてしまう。
一方その賭博船から金を奪ったルパン達はアジトで祝杯を上げていた。
そのアジトに突如ホークが急襲。彼の真の目的はルパンたちの抹殺だった。
からくもアジトから脱出したルパン一行だが、逃げる道中突然上から大木が落ちてきて、
ホークに追いつかれてしまう。
しかし、その木の上から組長の敵を取るべく後を追っていた石川五エ門登場。
前回の決着をつけようとする五エ門だがホークの余りのパワーに敗北。
ルパンたちに助けられ何とか逃げのびた。
自慢の技をやぶられ、プライドがズタズタになった五エ門は一人ふらふらとどこかへ向かっていく。
果たして、五エ門とホークの決着はいかに?
キャスト(役名)
栗田貫一(ルパン三世)、小林清志(次元大介)、浪川大輔(石川五エ門)、沢城みゆき(峰不二子)他
良かったところ
剣豪の憧れ?弾丸を斬る!
全国の石川五エ門ファンの皆様必見。
今までも何度か、弾丸を斬って斬ってきりまくってきた五エ門様ですが、今回は一味違います。
なんと、回転式背面斬り(勝手に命名)で弾を真っ二つ。
これまで近距離のマシンガンの弾すら難なく斬ってきたのは何だった?
って思うぐらいに入念に弾を斬り落とします。
ええ。素直にカッコいいから別に良いですが(笑)
物理の教養は全く無いので本当の理由は分かりませんが、
飛んでくる弾丸切り落とすには、自分も回転しないとキレないっしょ。
と説得させる気なのか、ただまだ回転しないと弾が斬れない五エ門の腕が未熟なのかは不明。
しかし、ちょっとイキってる若造な五エ門も中々良いです。
今回は、前編で挫折。後編で開眼。
ですが、開眼してからの五エ門が凄すぎて見惚れます。
ハ○ジのオン○?家庭教師のト○イのオジサン?意味不明の台詞が怖い敵。
謎の組織に加担しているだろう謎の男「ホーク」。
またの名を「バミューダの亡霊」。冒頭よくわからない小娘から指令を受けて、
これまたよくわからない立派なお屋敷からバイクに乗ってルパン達を追います。
ルパン達が潜入していた賭博船で五エ門との戦い後、
何の前触れもなくルパンのアジトに突入。
しかもバイクごと飛んでくるし
ルパンが「何故俺達を狙う!?」の問いに、ホークは言います。
伐採だ。
ちょっと何言ってるかわからない
そこが、逆にこえぇぇぇ!見た目のギャップが更にコワっ!
そして持ってる手斧も、なんか斬鉄剣ばりの切れ味。
手当たり次第にザクザクぶった切ります。
どうでもいいですが、前作のヤエル奥崎同様、食事のシーンに気合が入りすぎて
「無駄にスペアリブを美味そうに食います。」
男の距離感
ホークにぶっ飛ばされて、プライドをズタズタにされて一人修行に入る五エ門。
それを見守るルパンと次元。チラッと不二子。
飲ます食わずで、イメージトレーニングを続ける姿に次元もうろたえるほどですが、
敢えて何も手を貸さないルパン。
手を貸したら駄目になりそうなギリギリの精神状態の五エ門は、どこに行っても微動だにせず。
ある程度見届けながらも
これ以上は野暮だ
と、去っていくルパン。
五エ門の心情を思いやり、見守る事すら五エ門のためにならない。と判断した上でのこの台詞。
しびれます。
え?よくわからない?いいんです。
男って、そんなもんだろう。
開眼。更に高みへ。
ものがたりの後半。親分の仇を取る期日も過ぎ、組へ報告戻る五エ門。
大群で待っていた組長達にボッコボコにやられ、なすがままでしたが
そこへ全身を貫く稲妻が!ついに五エ門開眼!!!
そっから先は大群相手に「キル・ビル!キル・ビル!キル・ビル!」
ネタ古すぎるだろ
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まさにタイトル通りの血煙が舞う怒涛の展開!
※思ってるより実際には舞いませんが。
そしてルパンの助太刀ついでに因縁のホークとVS!
技の五右エ門。力のホーク。
ホークの手斧の切れ味が良すぎて、ちょっとグロイ。
いや五エ門の腕。相当グロイ。ちょっと注意が必要です。
お寺の建物すら軽くぶっ壊すホークのパワーが動なら、
相手に斬られたと錯覚させるぐらいの剣気を放つ五右エ門が静の対比。
小池監督は「こういうのみたいでしょ?」と、わかっていらっしゃるから素晴らしいです。
気になるところ
どうでも良い話ですが、ラストシーン。
あの流れと勢いだったら「銭形、○んでねぇ?」
あばよ。銭形。って感じですが。
あと不二子。今回何もしてないような。
まとめ
前作「次元大介の墓標」より、キャラの内面と成長を描いた今作は
好き嫌いが分かれるかもしれません。
でも食わず嫌いよりは、観て判断した方が損しないそんな映画です。
こんな方にオススメです。
- キレッキレの斬撃バトルが見たい方
- 任侠映画も嫌いではない方
- 「次元大介の墓標」にハマる方
- 「またつまらぬものを斬ったか。」とか言わないクールな五右エ門を堪能したい方
今回もいい映画ごちそうさまでした。
今年も待ってました‼
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