映画「コラテラル」ジェイソン・ステイサムの使い方（ネタバレあり感想）

オススメ度7/10（１０点満点）

感想

悪人だけど、そこまで悪い人に見えない

銀髪スーツのイケイケな〇し屋役のトムクル

序盤からたまたま捕まえたタクシーの運転手を
何でも金で解決してきた俺を地で行くような振る舞いで、
悪者感が出てますが

スマートすぎてなんかギラギラ感が無いんですよ

最初の相手も凄腕っぽいトムクルのはすが、窓から落としてしまい

とか言ってますが、
プロならタクシーが駐車した場所も把握しているはずだし、
相手が窓から落ちたらどうなるのかわかりそうなもんですが、

あっさり逃がしたのか、ちょっと抜けてます

唯一ブリーフケースを強奪された時の反撃は
プロっぽい動きで瞬殺してますが、
それ以外は何だかなぁ感が強め

すでにトムクルいい人キャラのイメージがついてしまった人には

色々悶着ある運ちゃんとのやり取りも
後半はなんか友達みたいになってるように見えなくもないし、
あんな色々しでかすなら速攻で消して
他のタクシーに乗り変えるのがプロじゃねぇ？
なんて思ったりもします

この辺はプロなんだけど、
よく観たらイマイチ作戦成功してなくない？と思ってしまう
ヒートのデ・ニーロと同じような印象です

ま、どちらもカッコイイんで問題ありませんが

コラテラル（巻き添え）だが、タフな運ちゃん

たまたまトムクルに捕まってしまったのが
運の尽きのタクシー運転手

いつかはリムジンタクシーで起業する
夢を追いつづけて勤続１５年の大ベテラン

何か気が滅入った時には、
リゾート写真で現実逃避してメンタルケアをする
ある意味トムクル以上のプロフェッショナル運ちゃんですが、
そんなキャラ設定なのに

トムクルのお抱え運ちゃんになってから、
タクシーの上に人が降ってきたり、
それを適当な掃除で片づけるトムクルせいで警察にマークされたりと
不幸のどん底ですが、隙あらば逃げようとする彼はすごい

どうみてもプロの殺〇屋ってわかっているにも関わらず、
トムクルのブリーフケースぶんどって、
ぶち捨てるなんて正気沙汰とは思えません

普通ならあそこでトムクルに一瞬でやられてジ・エンドです

また、入院している母親に呼ばれて、
トムクルと同行して見舞いにいってしまうのは流石にどうかと思ったりもしますが、
そんな肝っ玉の持ち主なんで序盤知り合っただけの検事を
命を懸けて救出に向かいます

なんでこんな度胸も頭が切れる人が
１５年も運ちゃんやってるんだろうと不思議です

秀逸なストーリー

演出のせいなのか、俳優のせいなのか、撮影監督のせいなのか、
マイケル・マン監督の映画って
長くても時間が気にならない魔力があります

ストーリー展開も流れるように観てしまいます

しがないタクシー運転手がたまたま乗っけた検事を気にかけて、
若干いい感じになったと思ったら、イカツイ銀髪のトムが金にものを言わせえて
強引に運転手としてやとう

そんでもってトムのターゲットが５人いて、
そこまで運ちゃんにさせながらも、途中ターゲットは上から落ちてくるは、
その凹みを警察に見つかるわ、トムの大事なブリーフケースは捨てちゃうは、
そのせいでリスト取りに訳の分からないやべえ所に行かされるなど盛りだくさん

最後は最初検事がトムクルのターゲットと知って、
殺〇マシーンのトムから守っちゃう
文字にしたらトンデモ展開（語彙力無し）なんだけど、

ヒートほどカッチリした感は無いけど、
エンディングとかはマイケル・マンだなぁと感心します

光と影の対比で二人の状況を魅せる画作りが素晴らしい

キレイにまとまってる感じがパネェっす

まとめ

トム・クルーズが悪人で、監督は男泣きのマイケル・マンの

夢のような布陣で、
いざ蓋を開けると中々骨太な演出が光るバディムービーでした
（多分違う）

やっぱり善人の役が多いトム・クルーズのイメージはそこまで払拭されません
でしたが時折見せる凄みの演技は流石です

ストーリー展開も途中は引っかかる部分も少々ありましたが
オープニングからきっちりと伏線回収で終わるので気持ちいい

そんな中でも今観ると一番度肝を抜かれるのは

今現在（2024年）の彼を知っている人なら
誰もが思う一言で終了します

今日もいい映画、ごちそうさまでした！

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